10.検査データの読み方

※透析記録用紙の右下に血液検査の結果が記入されています。(データの把握をしましょう)

項目 HD患者基準値 説明
腎機能

尿素窒素(BUN)

8.0 蛋白が分解してできる。

クレアチニン(Cr)

12.0 筋肉の代謝でできる。
筋肉疲労やエネルギー 不足でも上昇、データを上げないため食べないというのは逆効果です。

尿酸(UA)

8.0 細胞内の代謝でできる。(痛風の原因となる)
電解質

カリウム(K)

5.5 心臓の収縮に関する。
8.5以上では心臓が 停止することがあり、大変危険です。
ナトリウム(Na) 137〜145 体の水分の調整をする。
クロール(CL) 98〜108 体内の各組織に酸素を供給する。
カルシウム(Ca) 8.5〜10.5 骨に関係する。Ca値が下がると副甲状腺 が働き、骨からCaがとけるため骨がもろく なり、Caが骨の関節や血管壁について 石灰化をおこす。
肝機能 GOT 9〜33 肝細胞の異常に敏感に反応する。
GPT 4〜50 肝細胞の変化、壊死に敏感に反応する。
γ-GTP 98〜107 アルコール性肝障害の目安です。
アルカリフォスターゼ 68〜107 肝細胞が壊れたり、骨に異常がある場合 にも上昇します。
(AI-P) 68〜220
血液一般 ヘマトクリット(Ht) 25〜30 赤血球の割合を示します。
赤血球(RBC) 400〜500 貧血の程度を示します。
血色素濃度(Hb) 9.0
白血球(WBC) 3900〜9800 炎症度(感染)を知る。
好酸球 20万〜30万 血を止める働きをする。
(減少すると出血しやすくなる)
好酸球 0〜7 アレルギーで増加することがある。
その他 アルミニウム(AI) 50以下 中枢神経疾患との関連がある。
リン(P) 3.5〜4.5 Ca値に関係する。
(血中のPが上がるとCaの吸収をおさえてしまう)
鉄(Fe) 54〜200 造血作用を見る。
フェリチン 15〜120 鉄の貯蔵が十分かどうかを知る。