08.合併症および予防法

慢性腎不全の患者さんは、長期にわたり透析を続けて行かなけ ればならず、その間には色々な合併症がおこる可能性がありま す。

A. 高血圧

原因:塩分や水分のたまりすぎがほとんどです。
とりすぎには注意しましょう。
塩分・水分がたまる→体重増加→循環血液量↑→血圧上昇

B. 呼吸器の障害

原因:水分・塩分のとりすぎです。 咳・息苦しさなどの症状がでたら、胸部レントゲンをとり検査の必 要があります。

C. 心のう炎

心臓を包んでいる膜に炎症が生じる病気です。

原因:不明ですが透析不足の人は生じやすいといわれています。

普段から十分な透析をする必要があります。

D. 骨の異常

透析患者さんにおこる骨の障害を特に骨性骨異栄養症といいます。

特徴:骨がもろくなり骨折をおこしやすい

E. 神経障害

手足のしびれ・痛みなどを訴えることがあります。

F. 皮膚症状

かゆみ:原因はいまだ分かっていません。

顔色が黒くなる:メラニンなどの色素の代謝に関係する。ホルモ ンの過剰が起きるためといわれています。

G. 貧血

骨髄や赤血球の働きを抑えている、尿毒素性の毒素を除いて鉄 の過不足を調べると同時に適切な栄養の補給につとめなければ なりません。